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本当の片づけとは
あなたは片づけを勘違いしていないか?
片づけとは整理整頓をしてキレイに収納して、不必要なモノを捨て、断捨離すること。
私も以前もこのように思っていた。
しかし、今は違う。
本当の片づけとは、自分のリソースを目標に向かって集中できる環境をつくること。
すなわち、片づけは大切なことに使える時間やお金、体力や注意力を最大化することである。
私たちは片づけで、不必要なものを選び、それを捨てようとする。しかし、そのときに「もったいない」「まだ使える」というような感情が溢れ出てきて、捨てることに失敗するのだ。
そもそも、私たちはどんなときでも”必要なモノ”を選んできた。
たとえば、食事をするときは食べたいモノを選ぶし、旅行に行くときは行きたい場所を選ぶ。あるいは、服を買うときはほしい服を買う。
このように、私たちはどんなときにも必要なものを選んで取捨選択している。
しかし、片づけをするときには、なぜか必要なものではなく不必要なものを選択してしまう。片づけのときも必要なモノを選び、それ以外のモノを手放すことを意識する。それだけで私たちの片づけは一気に加速する。
本記事では、片づけにおける最重要な原則3つを紹介する。
1:「3択」の原則
人間は選択肢が3つ以内でないと即決ができない。
たとえば、レストランのコースはABCや松竹梅だし、映画や小説の名作と呼ばれる作品も3部作が多い。
片づけでは、あらゆる行動の選択肢を3択まで絞っておく。3つの中から1つを選ぶことによって、即断即決できるような環境にもっていくことが重要だ。
仕事に履いていく靴の選択肢を3つに絞れれば、それ以外の靴は捨てることができる。バッグもお気に入りを3つに絞れば、「あのバッグどこにやったっけ?」と探し回ることもない。
2:「初速最大化」の原則
次の行動にとりかかるまでの時間を最短にする。
学生時代、勉強しようと思ったら、下手が散らかっているのが気になって、片づけをはじめてしまったという経験では誰にでもあると思う。また、職場のデスクまわりに書類の山が積み上がっていて、仕事をやる気がしないという人もいるだろう。
カフェや自習室で勉強や仕事が捗るのは、やるべきことにとりかかりやすい環境があるからなのだ。
片づけとは、やるべきことにとりかかりやすい環境をつくるということでもある。
1.必要なモノが手に取りやすい環境
2.手順を減らすこと
私もPCで作業をするときに、まず起動して数十秒待って、アプリやプログラムを立ち上げて準備をするという作業があった。
しかし、MacBookを購入してからはそれがなくなった。Macは基本的に電源を落とさずに、使わないときはスリープモードにして使うデバイスだ。
机の上に常においてあるMacBookのEnterキーを押すだけで作業が始められるようになったのだ。
このように、ある行動にとりかかるための手順をへらすと、その行動から生まれるアウトプットが向上し、時間短縮ができる。
3:「ローコスト管理」の原則
管理コストの高いモノ(生理に手間がかかったり、メンテナンスが面倒だったりするモノ)をへらすことで、大きな時間が生まれる。
管理コストの高いモノの典型は衣類である。服がクローゼットに並べられないほど多ければ、衣替えが必要だし、プラスチックのコンテナから服を出し入れする必要もある。また、並び替えたり、クリーニングに出し、それを取りに行く。
衣類の管理には膨大な時間が取られる。
持っていることでお金や時間、感動といったリターンを生まないモノは捨てる。あるいはそもそも買わない、と決めておく。
たとえば、ビジネスにおける固定費とは、人件費とかオフィスの家賃といった、有効活用してもしなくても出ていくお金のことだ。その一方で、片づけにおける固定費には、お金だけでなく、固定費的な「時間の支出」も含まれる。
これらの管理コストを減らし、お金も自由な時間も生み出す。
これが片づけというものなのだ。
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