いまのJuice=Juiceが好きだからこそ、知っておきたい決断がある。それが、2017年の初めての新メンバー加入だ。
現在のステージで段原瑠々、工藤由愛、松永里愛、江端妃咲、川嶋美楓たちが並んで歌う姿を見ると、ふと考える。もしあのとき、先輩たちが5人という形を変えなかったら、いまのJuice=Juiceはあったのだろうか。
初代リーダーの宮崎由加は、2024年のインタビューで5人で増員を決めたことを明かした。一方、2019年には、増員がなければ将来は解散という可能性もあったかもしれない、と振り返っている。だが、この発言をもって「事務所が解散か増員かを迫った」と断定することはできない。
当時の公式発表、本人たちのブログ、卒業後のインタビューを読み直すと、これは単純な「人数が増えてよかった」という話ではなかった。大切にしてきた5人を守りたい気持ちと、未来へ続くグループにしたい気持ちがぶつかった転換点だったのだと思う。
結論:誰が、いつ、何を決めたのか
確認できる情報を、まず整理する。
| 問い | 確認できた答え |
|---|---|
| 増員は誰が決めた? | 宮崎由加は2024年、メンバー5人で増員を決めたと証言。事務所の最終的な人事決裁者は不明。 |
| いつ決めた? | 2017年6月26日までに増員が決定。メンバー内で結論を出した正確な日付は不明。 |
| 加入したのは? | カントリー・ガールズから梁川奈々美(兼任)、ハロプロ研修生から段原瑠々。 |
| 解散か増員の二択だった? | そのような正式な二者択一が提示された証拠は確認できない。 |
根拠は宮崎由加の2024年インタビューと2017年6月26日のハロー!プロジェクト公式発表だ。「メンバーが増員を受け入れる決断をした」ことと「人事権をすべて持っていた」ことは分けて考えたい。
なぜ5人体制を変えることが、それほど大きな出来事だったのか
結成時は6人。デビュー前から5人で歩んだ時間
Juice=Juiceは2013年に6人で結成された。ただし同年7月、大塚愛菜が脱退。その後、メジャーデビューから長く5人で活動した。ここでいう「オリジナル5人」は、宮崎由加、金澤朋子、高木紗友希、宮本佳林、植村あかりを指す。2013年の公式発表
5人は全国でライブを積み重ね、2016年11月7日には日本武道館公演を実現している。宮崎は2024年の取材で、2014年末ごろにメンバー同士が衝突しながら話し合い、武道館という目標を共有して全国を回ることにした、と振り返る。宮崎由加の証言
だからこそ、5人という人数は単なる構成ではない。苦しい時期を一緒に越えた、ひとつの完成形だった。
2017年1月、植村あかりは「5人のまま」を大切にしていた
2017年の年始、植村あかりはブログで「メンバーも5人のまま!」と強調していた。もちろん、この一言が当時の全員の意見を示すわけではない。それでも、5人体制への愛着が伝わる当事者の記録だ。植村あかりの2017年1月ブログ
それから半年も経たずに、グループの歴史を変える発表が待っていた。
2017年6月、ハロプロ全体の再編で何が起きた?
6月9日、ハロー!プロジェクトはカントリー・ガールズの新体制を発表。森戸知沙希、梁川奈々美、船木結が他グループへ移籍・兼任すると明かした。ただしこの時点では各人の行き先は発表されていない。ハロプロ公式・6月9日発表
6月26日、移籍先と研修生の加入先が公開された。Juice=Juiceには梁川奈々美と段原瑠々が加わり、5人から7人へ。7月15日の夏のハロコンで新体制をお披露目することも決まった。ハロプロ公式・6月26日発表
宮本佳林は発表後のブログで、カントリー・ガールズの新体制が発表されたころに、Juice=Juiceにも新メンバーが入る可能性を知らされたと記している。したがって、少なくとも6月上旬にはメンバーに増員の話が伝わり始めていたと読める。ただし5人での合意が成立した日や会議の詳細は公表されていない。宮本佳林の当時のブログ
当時の5人は、すんなり歓迎できたわけではない
宮崎由加:リーダーとして、まず自分が新しい仲間を受け入れる
宮崎は発表後のブログで、初期メンバーや新加入の2人、そして5人体制を好きなファンの気持ちを考え、心配や不安も大きかったと書いている。それでも、新メンバーを迎えるなら全力で迎えると決めた。宮崎由加の2017年ブログ
2024年のインタビューでは、その気持ちをさらに詳しく説明している。リーダーとして、自分が率先して歓迎することで、周囲も新しい7人を受け入れやすくなるよう意識したという。印象的なのは、増員を「元の5人を否定すること」とは捉えていなかった点だ。5人の未来もあり得たが、新しい仲間と広がる未来にも夢を感じたという。2024年のインタビュー
金澤朋子:寂しさと、後輩を迎える責任感
金澤は、長く5人で歩むことが当たり前になっていたため、実際に後輩と会ったときは複雑な気持ちがあったと打ち明けている。「この5人で今後も一緒に歩んでいく」と思っていたという趣旨の回想は、グループの変化がどれだけ大きかったかを伝える。
一方で、2人から直接意気込みを聞くことで、入ってよかったと思ってもらえるJuice=Juiceにしたいと考えを進めた。金澤朋子の2017年ブログ
宮本佳林:5人が当たり前だったからこその戸惑い
宮本も、新たな加入があることを知らされたときには、正直かなり複雑だったと綴る。とりわけ梁川はカントリー・ガールズからの移籍・兼任だったため、本人の気持ちを考え、どう反応するべきか戸惑ったという。既存メンバーが変化に悩んだだけでなく、加入する側もまた、不安を抱える立場だったことが分かる。宮本佳林の2017年ブログ
高木紗友希:心から嬉しい気持ちと、先輩になる覚悟
高木は、自分たちが5人で作り上げたスタイルを変えるニュースにファンが驚くことを理解しつつ、新しい2人を迎えるのは心から嬉しいと発信した。さらに、何より不安なのは加入する2人だと気遣い、先輩として誇れるグループを作る意欲を記している。高木紗友希の2017年ブログ
ここで重要なのは、誰か一人の感情で全体を代表させないこと。5人にはそれぞれ違う戸惑いがあり、歓迎へ向かう過程も一様ではなかった。
「解散か増員か」は事実なのか?宮崎由加の証言を読み解く
この話題を調べるうえで最も注意したいのが、もし増員しなかったら、解散していたのかという疑問だ。
2019年6月17日公開の『ENTAME next』で宮崎は、増員しないままだったら、いつか解散という形もあり得たかもしれないという趣旨の話をしている。また、増員によって、この先も続くグループになったと思えたと語った。2019年の宮崎・金澤・植村インタビュー
さらに2024年には、もっと活躍するための一つの方法として増員を考え、最終的に5人で決めたと説明した。2024年の本人証言
ここから読み取れるのは、宮崎がグループの長期的な継続を強く意識していたことだろう。ただし、次の点までは確認できない。
- 事務所が「増員を受け入れないなら解散」と正式に告げたか
- 2017年時点で具体的な解散計画や期限が存在したか
- 誰がいつ最終的な人事判断を下したか
- もし5人のままだった場合、何年続いていたか
本人が語った将来への仮定と、当時の実際の経営判断は別物だ。「解散寸前だった」「5人が解散を阻止した」という断定は、確認できる証拠を超えてしまう。
2017年の決断が、2026年のJuice=Juiceにどうつながったか
歴史を追うと、2017年は単発の増員ではなく、後輩へ引き継ぐグループへと変わる最初の分岐点だったと分かる。
| 年 | 次の世代へ続く出来事 |
|---|---|
| 2017 | 梁川奈々美・段原瑠々が加入。初めて7人体制へ。 |
| 2018 | 稲場愛香が加入。 |
| 2019 | 工藤由愛・松永里愛が加入。初代リーダー宮崎由加が卒業。 |
| 2020 | こぶしファクトリー出身の井上玲音が加入。 |
| 2021 | 有澤一華・入江里咲・江端妃咲が加入。 |
| 2022 | 石山咲良・遠藤彩加里が加入。 |
| 2023 | 川嶋美楓が加入。 |
| 2025 | 林仁愛が加入。 |
上記の加入・発表は、2018年、2019年、2020年、2021年、2022年、2023年、2025年のハロー!プロジェクト公式発表に基づく。
2026年10月14日現在、公式プロフィールに載る現役メンバーは11人。リーダーは2017年加入の段原瑠々、サブリーダーは井上玲音だ。最初の増員で迎えられた後輩が、現在のグループを率いている。Juice=Juice公式プロフィール
特に段原瑠々は象徴的な存在だ。宮崎は2024年の取材で、7人で初めて臨んだコンサートで段原の歌声に会場が大きく反応し、受け入れてもらえたと感じた体験を語った。加入をめぐる不安が、パフォーマンスへの期待に変わっていく瞬間だったのだろう。宮崎由加の回想
考察:本当に残されたのは「5人」ではなく「Juice=Juiceという場所」だった
ここからは公式見解ではなく、一人のファンとしての考察だ。
5人の完成度を大切にするなら、形を変えないという選択にも意味があったはずだ。実際、オリジナルメンバーが積み重ねた歌、表現、関係性はかけがえがない。
一方、固定した顔ぶれでいることだけをグループの条件にしたら、誰かが卒業するたびにその存続が問われる。新しいメンバーを迎える道を開いたことで、これまでの曲やライブへの姿勢を、別の声、別の個性へと引き継げる可能性が生まれた。
もちろん、その後のグループを形にしたのは、2017年の5人だけではない。梁川と段原が勇気を持って加わり、続く加入メンバーが自分の役割を作り、卒業したメンバーたちがバトンを渡し、スタッフとファンが支えてきた。歴史を一つの決断だけに還元しないことも大切だ。
それでも、現在の歌声を聴いて2017年の選択に思いを馳せると、単なる増員ではなく、同じ名前で未来を作り続けることを受け入れた、大きな転換だったと感じる。
「もしあの決断がなかったら、今のJuice=Juiceはなかったかもしれない」。それは厳密には証明できない仮定だ。けれど、今のJuice=Juiceへ続く道が2017年の増員によって開かれたという歴史は確かにある。好きになった時代が違っても、そこに感謝を重ねられることこそ、長く続くグループの魅力ではないだろうか。
よくある疑問(FAQ)
Q. 2017年の増員を提案したのは誰?
最初に提案した個人は不明。宮崎由加は2024年に、5人で増員を決めたと証言している。人事の最終決裁者も公表されていない。
Q. 2017年の増員が決まった日は?
公式発表日は2017年6月26日。内部で合意した正確な日付は不明。
Q. 増員しなければJuice=Juiceは解散していた?
断定できない。宮崎由加の2019年の発言は「将来的に解散する可能性もあったかもしれない」という回顧であり、当時の正式な解散方針があったことを証明しない。
Q. 段原瑠々がリーダーになったのはなぜ重要?
2017年に初めて加入した後輩が2026年現在のリーダーを務めているため、増員から世代継承へ至る歴史が見える象徴的な事実だからだ。ただし「2017年に将来のリーダーとして加入させた」という証拠はない。
※情報確認日:2026年10月14日。本人の証言・公式発表と、筆者の解釈を分けて記載しています。歴史的な記述について誤りが判明した場合は更新します。
参考情報・出典
- 宮崎由加インタビュー:サストモ(2024年12月27日)(確認日:2026-10-14)
- Juice=Juice宮崎由加・金澤朋子・植村あかりインタビュー:ENTAME next(2019年6月17日)(確認日:2026-10-14)
- ハロー!プロジェクト新体制について(2017年6月26日)(確認日:2026-10-14)
- カントリー・ガールズの今後の活動について(2017年6月9日)(確認日:2026-10-14)
- Juice=Juice 大塚愛菜に関するお知らせ(2013年7月5日)(確認日:2026-10-14)
- 宮崎由加ブログ「新メンバー加入!」(確認日:2026-10-14)
- 金澤朋子ブログ「Juice=Juice 金澤朋子」(確認日:2026-10-14)
- 宮本佳林ブログ「Juice=Juice☆宮本佳林」(確認日:2026-10-14)
- 高木紗友希ブログ「新メンバー加入。」(確認日:2026-10-14)
- 植村あかりブログ「2017年…」(確認日:2026-10-14)
- ハロー!プロジェクト25周年新メンバー加入(2023年5月23日)(確認日:2026-10-14)
- Juice=Juice公式プロフィール(2026年10月14日確認)(確認日:2026-10-14)





















